家賃保証とは、家賃の滞納が発生した場合に、保証会社がそれを立て替えてくれるというサービスを指します。本来このサービスは、連帯保証人を用意できない入居者のために、保証会社がその代行をするという目的のものでした。しかし賃貸オーナーにとっても家賃を安定的に得られるというメリットがあるため、最近では、オーナー側が積極的にサービスを導入するケースが増えていると言えます。そのため、連帯保証人が用意できる入居者の場合であっても、家賃保証サービスの利用を義務付けるという物件が多く見られるようになりました。またこのサービスでは、家賃の保証だけでなく、家賃の回収や訴訟費用・原状回復費用などの負担も請け負ってくれるという特徴があります。
家賃保証サービスを利用する最大のメリットは、「家賃を確実に回収できる」ということであり、賃貸で資産運用をしている人にとってはとても便利なサービスだと言えるでしょう。しかも保証料や更新料といった費用は、入居者側の負担になるため、「賃貸オーナー側は費用がかからない」ということもメリットだと言えます。そして家賃の滞納が発生するとそれを回収する必要がありますが、このサービスを利用すれば、「面倒な回収業務を保証会社が請け負ってくれる」というメリットもあります。
家賃保証会社を選ぶ際のポイントとしてまず挙げられるのは、「保証内容」がどうなっているのかということです。メインになっているのは滞納時の家賃を保証するというものですが、その他の保証内容である、訴訟費用の負担や原状回復費用の負担などをどこまでやってもらえるのかということを確認する必要があるでしょう。ただし保証内容が充実しているほど保証料などの費用が高くなり、入居者側の負担が大きくなってしまうため、その点のバランスを考慮することも大切です。
家賃保証会社を選ぶときは、その会社の経営状況がよいかどうかということもしっかりとチェックしておく必要があります。もし保証会社が倒産してしまったら、家賃の回収ができなくなってしまうという事態に陥ってしまうからです。経営状況がよい保証会社は、無借金の経営を保ち続けていることや、営業利益率が良好であることが条件になるでしょう。あるいは保証内容の範囲が広く設定されていたり、滞納家賃を立て替えてくれるまでの期間が短い場合が多いのも良好な保証会社の特徴だと言えるため、その点もチェックしておくとよいと言えます。また、この業界には家賃保証の協会というものも存在するため、そうした協会に加入しているかどうかも1つの基準になるでしょう。